交通事故被害を弁護士に依頼すべき?

交通事故で弁護士費用が心配なときに知っておきたいこと

交通事故に遭ってしまい怪我をしてしまい、弁護士に依頼するかどうか考えるとき、弁護士費用が大きな問題になることがあります。

ここでは、弁護士費用について、東京都千代田区において交通事故事件のご相談を多く受ける弁護士が、詳しく解説します。

目次

はじめに

弁護士に依頼した方がいいの?
依頼するときはいつ依頼したらいいの?

という点で多くの方が悩まれると思います。

どのような交通事故であれば弁護士に依頼した方がいいのでしょうか?

まず、一番に心配になるのは、弁護士費用のことだと思います。弁護士費用特約に加入していれば、一般的には弁護士に依頼した方がいいといえるでしょう弁護士費用特約について、詳しくはこちら)。

ですが、弁護士費用特約に加入していなかった場合には、交通事故の損害賠償金の中から、弁護士費用を支払わなくてはなりません。

この場合、弁護士に依頼して増える損害賠償金と、弁護士費用のどちらが多いのか、つまり、どちらが最終的に手元に支払われる金額が高くなるのか、が問題となります。

結論としては、入院されるような重症なお怪我であるほど弁護士に依頼した方がよく、依頼のタイミングは早い方がよい、ということになると思います。

弁護士に依頼するタイミングは、示談をする前であれば制限はありません。交通事故直後でも、後遺障害の等級の申請をする前でも、等級の結果が出てからでも、保険会社から損害賠償の金額の提示があった後でも構いません。

弁護士に依頼するタイミング

そして、交通事故の被害者側の代理人となる弁護士の報酬体系の多くは、「相手方から損害賠償の提示があったかどうか」、で区別されています。

交通事故の被害者側の事件については、多くの弁護士が定める弁護士費用において、

  • 相手方から損害賠償の提示がある前の依頼

  20万円+獲得金額の10%(訴訟等の特別な事案を除く)

となっており、

  • 相手方から損害賠償の提示があった後の依頼では

  20万円+相手方から提示された金額から増加した金額の20

となっています(法律事務所によって費用体系は変わりますので、詳しくは各事務所のホームページをご覧ください)。

損害賠償案の提示前後の弁護士費用

損害賠償案の提示後の場合

損害賠償案の提示後に弁護士に依頼する場合は、増加した金額の20%については当然弁護士費用の負担による自己負担の増加はありませんから、増加する金額が20万円を上回るか、という点が問題になります。

そして、交通事故の後遺障害で等級が認定されている場合には、基本的に弁護士に依頼をした場合の増額分は20万円を上回ると考えられるので、弁護士費用の負担が生じても依頼をした方がいいといえます。

損害賠償案の提示後に弁護士に依頼し、金額が増加した場合

では、弁護士に依頼するタイミングは、後遺障害の等級の認定が出て、相手方から損害賠償案の提示が出されてからの方がいいのでしょうか?

実は、このタイミングだと、後遺障害の等級が適切に認定される可能性が低くなってしまうのです。
その理由については、「後遺障害の基礎知識」のうち、「事前認定」をご覧ください)。

そのため、可能な限り交通事故の発生から早いタイミングで弁護士に依頼をされた方がいいといえます。

一方で、保険会社からの交通事故の損害賠償案の提示があった後で、かつ後遺障害の認定がない場合には、弁護士に依頼した場合に20万円以上の増額が難しいことが多くなります。そのため、弁護士に依頼した方が手取り金額が低くなってしまう可能性がでてきます。

それでも、損害賠償の提示に納得できない場合には、1度弁護士に相談されてみてもいいと思います(多くの法律事務所で、交通事故の被害者の方の初回相談は無料で行っています)。
損害賠償案の提示の際には、その金額の内訳が記載されていますので、弁護士が検討すれば、どの程度金額が増加する見込みがあるかの判断をすることができます。

 

損害賠償案の提示前の場合

では、相手方からまだ損害賠償の金額の提示がない場合、弁護士に依頼した方がいいのかをどうやって判断すればいいのでしょうか?

 

まず、交通事故で骨折などの画像上明らかなお怪我を負われた場合、または、入院をされた場合は、弁護士に依頼された方がよいでしょう。このような場合は、慰謝料の相場から考えて、弁護士に依頼した方が最終的に支払われる損害賠償金が低くなる可能性は低いといえます。

弁護士に依頼し、損害賠償金が増加する場合

一方、交通事故でむちうちなどの画像上明らかでないお怪我を負われた場合には、弁護士に依頼した場合の弁護士費用の方が高くつく、という可能性がでてきてしまいます。

弁護士に依頼し、損害賠償金が実質的に減少してしまう場合

では、そのような場合には、相手方からの損害賠償金の提示があってから弁護士に依頼すればいいのでしょうか?

実は、ここが大変難しい問題になるのです。

交通事故で発生したむちうちなどの客観的所見がない怪我は、通院や症状の伝え方に気をつけていなければ、実際には症状が残って後遺障害に認定されるべきお怪我でも、後遺障害の認定がされる可能性が低くなる、という現状があるのです。

そのため、むちうちなどのお怪我の場合でも、できれば交通事故の発生日から2か月以内に、後遺障害に詳しい弁護士にご相談をされていた方がいいのです。

ですが、特にむちうちについては、後遺障害の等級が認定されるかどうかの見通しを立てることが難しくなります。

そこで、弁護士費用がご心配な方は、交通事故後すぐに弁護士に相談されて、アドバイスを受けた状態で適切な治療を続け、半年間治療を継続しても症状が残っていた場合に改めて弁護士に相談をする、という方法であれば、適切な治療を続け、適正な損害賠償の支払いをうける可能性が高くなるのではないかと思われます。

もちろん、早期に弁護士に依頼することで、相手方保険会社と直接の連絡をすることがなくなるなどのメリットもありますので、どのタイミングで依頼をされるかは、どのような点を重視して弁護士に依頼するか、という観点で変わってきます。

 

 

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