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受任時の注意点(弁護士向け)

弁護士が初回で行う電話相談及び面談は、示談交渉や訴訟における結果を左右する可能性のある非常に重要なものです。

ここでは、交通事故事件を受任する弁護士として、被害者の方から聞き取っておくべき情報等を記載しています。

交通事故の態様

弁護士であれば既知のことですが、基本的な交通事故の過失割合は別冊判例タイムズ38(いわゆる「判タ」)に記載されています。

交通事故の態様をまず判タで確認して、基本過失割合を確認しておきましょう。

交通事故被害者の方には、相手から衝突されたということやその後の相手方の対応の不誠実さにより被害者意識が強くなり、当然自身の過失割合は0%だ、と思われている方がいらっしゃいます。その場合に基本過失割合をご説明しないまま受任してしまうと、最後の交渉の時点で初めて過失についての依頼人と弁護士の認識の齟齬が発現し、示談することが非常に難しくなります。

また、交通事故の過失の修正要素については、相談者の話を前提にした場合の修正要素を考慮することも大事ですが、基本的には本件交通事故の刑事記録にどのような記載がなされているかによって過失が決まりますので、相談者があると信じている過失の修正要素が交渉時や訴訟において当然に認められるものではないことには注意が必要です。

 

相談時、受任時には交通事故の刑事記録はないまま相談を受ける、受任することがほとんどですので、あくまでも相談者の話を前提とした場合の回答であることを十分にご説明しておきましょう。

傷病について

交通事故によって発生した傷病は、ご本人では正確な傷病名を記憶している方は少ないのでどこの骨の骨折、程度で構わないので弁護士との面談時にすべての傷病を確認しておきましょう。

この本人が認識している傷病と病院の診断書がずれていると、非常に難しい問題が発生します。被害者が交通事故によって発生したと考えている傷病は、正確に診断書に記載されているとは限りません。また、必要な検査がされている保証もありません。

しっかりと症状の聞き取りを行いましょう。

病院で行った検査

どの部位について、どのような検査を行ったかは、後遺障害の立証をするために欠かせない情報です。

レントゲン、MRICTなど、ご本人は正確な検査内容を把握していない可能性もありますが、基本的にはどの部位の検査をしたかは把握されていることがほとんどです。

聞き取った症状に対応した検査が行われていない場合、追加の検査を受けてもらう必要があります。その場合、遅くとも交通事故発生日から遅くとも3ヶ月以内に画像が撮影されるように留意してください。後遺障害の立証には、交通事故発生日から早期の画像所見が必要になるためです。

医療画像の正確な情報は、受任後に相手方保険会社から取り付ける診療報酬明細書に記載されていますので、取り付け後はすぐに確認しましょう。

相手方保険会社およびその対応

加害者側に任意保険会社の契約があるかを確認しましょう。稀に加害者が自賠責保険しか加入していない場合があり、その場合には加害者本人に損害賠償請求を行うこととなり、自賠責保険を超える部分の支払いの担保が一切なくなります。

交通事故事件の被害者側の弁護士が着手金なしで事件を受任できるのは、任意保険会社の契約があり、一定程度の損害賠償金の支払いの担保があるためです。任意保険会社の契約がない交通事故事件では、弁護士報酬を十分に考慮して設定する必要があります。

また、任意保険会社の契約がある場合は、治療費の支払いがどうなっているのか確認しましょう。特に重大な交通事故で手術が複数必要だったような場合には、交通事故発生当初から健康保険を使用しているときがあります。どのように治療費を支払っているのかにより、加害者側任意保険会社から取り付ける書類が異なりますので、確認が必要です。

仕事状況

交通事故発生前の仕事状況については、十分な確認が必要です。

会社の正社員であれば交通事故前年の源泉徴収票があれば基礎収入の証明は容易です。

しかしながら、個人事業主だと、交通事故前年の確定申告書の内容がどうなっているかで交渉の難易度が大きく異なります。個人事業主で収入は大きいけれども所得が小さい、または赤字の場合は、所得が基礎収入の基本となることを受任時にご説明しておく必要があります。ここで交通事故被害者の方が、基礎収入を売上(収入)であると勘違いをしてしまい、弁護士の認識と齟齬が出ることがあります。基礎収入は利益部分(所得)であることをご説明しましょう。

専業主婦の方は同居家族の状況を証明する(住民票+家族の収入状況の資料)ことで、全年齢、全学歴女性賃金センサスの金額が基礎収入となります。

兼業主婦の方は、全年齢、全学歴女性賃金センサスの金額を主婦業以外の収入が上回ればその金額、下回るなら賃金センサスの金額となります。

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